海岸に落ちている小石の模様は、
いつも必ずしも見やすい場所にあるとは限らなくて、
こんな風に、先端にあることもあるのです。
目の前で見ると、
ちゃんと北海道の形をした模様なのだけれど、
1枚の写真にはおさまりません。
流紋岩は、マグマが固まったもの。
ちょっと粘り気が出始めてしまったチョコレートファウンテンとか、チョコレートのコマーシャルを思い浮かべるとイメージしやすいのだけれど、粘り気のある液体は、水と違って、液体の中に密度の違う層ができています。
地中にこの流紋岩があったとき、地下から熱水があがってきて、そのなかの鉄分の成分が北海道の形に石を染めたわけなのですが、こんなにくっきりと北海道の形になるような場所に、しみ込みやすい層が、たまたまあったというわけです。
この石をスライスしてみれば、北海道の形ができた層が一目瞭然なわけなのです。
私も、いつか、この石をスライスして、中身を見てみたいのです。
でも、宝石類と違って、海岸で拾った石はもろいので、スライスする途中で砕けてしまう可能性もあるのだとか。
新潟県糸魚川の海岸で拾ったままの、削っても描いてもいない自然石。
石をスライスでもしないと信じてもらえないほど、ミラクルな模様です。
【これは海岸散策のススメです】
海風、波の音、潮のかおり、どこまでも広がる大海原と水平線・・・深~くリラックスしていると、足元にころがっている石の模様にナニカを見つけたりするのです。
それは、それまで頭の中で堅くスクラムを組んで固定化していた回路が、手をほどいてみんな思い思いにリラックスしている感じです。
そして、気持ちよく伸ばした手で、あたらしい相手と新鮮な気持ちで手をつなぎ直す・・・頭の中がそんなふうになっている感じがするのです。
何億とか何千万年のあいだに起こってきた地殻変動は、私たちの時間軸から見るとはるかに大きな地球の営みです。
その歴史が、手のひらにのるような小さな石に刻まれて、偶然おもしろい模様が生まれます。
そんなおもしろ石は、Imaginative stoneというか、The stone which excites imagination想像をかきたてる石で、奇跡の石Miraculous stoneでもあるのです。
海岸を散策しながら、地球46憶年、日本列島2000万年の歴史を感じてみるの、オススメです。
Hanapanda