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「81マスの宇宙」現代アート 石 Contemporary Art 偶偶絵石vol.28

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現代アート  偶偶絵石vol.28「81の宇宙」

 石は流紋岩の無加工の自然石。地下で熱水の鉄分が染み込んで81の文字が生まれました。8の丸の中にはこの石が固まるときに別の鉱物が結晶していたもの。上の丸の中の鉱物は零れ落ちて穴が開いています。3×3.8㎝
 
 将棋盤は9×9=81マス。
 奇数は陽数。めでたい「吉」の数とされ、奇数が重なる1月1日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日は吉の重なるめでたい日として祝われています。
 日本では9月9日だけピンとこないことでしょう。行事の覚えがないから・・
 でも、「9」は吉数の中で最も大きい、つまり最もめでたい数として尊重されていて、その最大吉数の9が重なる9月9日は吉数が重なるなかでも最もめでたい日とされて「重陽節句」として菊酒をいただいて祝われます。

 そのように最大にめでたい吉数9×9=81の盤上で展開する将棋は、尊く、どこか神秘的な”力試し”に感じます。
 人が永遠にたどり着くことのできない”この世の最善”を延々模索して力を尽くす姿に、感動しないはずがありません。

 将棋盤が81マスなのにあやかって、数え81歳を「盤寿」といって祝います。
 昨日の王位戦藤井聡太王位・棋聖が誕生し、同時に八段になり、加藤一二三九段の最年少記録を更新しました。
 昭和15年生まれの加藤一二三九段は、2020年の今年まさに盤寿、数えで81歳です。
 そしてその八段最年少記録を、藤井聡太王位・棋聖は、18歳1カ月に塗り替えました。
 「81」をひっくり返すと「18」になります
 めざましく良いことには縁起の符号がお祝いを添えるのですね。
 これからも将棋の世界の限界を、次々とあざやかにひっくり返していってくれることでしょう。

 これからも私たちを「81マスの宇宙」で魅了してくれること、楽しみで仕方ありません。

【偶偶石】
 偶偶石は抽象。偶偶石は具象。
 描いても、削っても、磨いてもいない、拾ったままの無加工の自然石。無為・無意の自然石に対峙して引き出されるあなたの感じ方。それは”あなた”。それを体感する現代アート
偶偶石(たまたま石) Imaginary stone・Creative stone 】 
描いても、削っても、磨いてもいない、拾ったままの無加工の自然石
 ここには なぜ それが あるのか。
 そこには なぜ これが ないのか。

偶偶石(たまたま石)」は、「作意も作為もない自然石の造形美」が”無為の人の心に訴求する力” を借りて、「鑑賞者が自らの美意識と感性を具現化して、深い余韻と思索をめぐらすことを体感する」現代アートです。「知識という前提を鑑賞者に要求せず、鑑賞者個人のオリジナリティを引き出すことのみを目的」とした現代アートです。『「作者の作意の理解を求めない自然石に対峙することで鑑賞者自らが感じたもの」は、”鑑賞者オリジナルの感性” であり、その存在に気付き深めてもらう』現代アートです。第一フェーズでブログギャラリー展示「偶偶石(たまたま石)」しています。ここではtamatama7373がこの石に「!」と感じたことを、具現化してテキストの形で表しています。次のフェーズで、この石を見た鑑賞者が、各自が「!」と感じたことを、同じく具現化してテキストにしたり、各種言葉や絵で”表現する”という具体的な行為行動に発展します。さらには、鑑賞者自らが自身の美意識・感性”適う石を探して(拾って)、展示(各人のネットにあげるなど)して”各人がみな「鑑賞者→実行者」となって表現と鑑賞を行為者として楽しむ広がりを願う現代アートです。
 探し出した石は、描いたり、削ったり、磨いたりせずに、拾ったままの状態であることだけが条件・ルールです。
 その石が、何億年・何千万年の歳月をかけて、現在、この形と模様に至って存在しているのはたまたまのこと。
 地球の表面は、ほぼほぼ岩石でおおわれていて、その中から、あなたが地球のカケラ、その一つの石を見つけ出したのはたまたまのこと。
 ”たま”は”魂(たましい)”、あなたの魂あなたの美意識と感性は、あなたをあなたたらしめているあなたの魂”。
 お互いの石を鑑賞して、多様な美意識と感性に触れたならば、それはとても豊かな共感と発見の体験となるでしょう。
 

 私の偶偶石(たまたま石)は、国内で自ら拾った石。
 拾って水に浸し洗っただけのもの。描いていません。磨いても削ってもいません。無加工の天然石です。
 自然の”たまたま”が、何千万年もの間に、何層にも交わって作り上げられた造形の結晶です。
 ただの「石」、幼子の「石拾い」は尊くクリエイティブ
 現代アート(Contemporary Art)であり、コンセプチュアルアート(Conceptual Art)であり、抽象造形・抽象絵画(Abstract art, Abstract modeling)。
 地球の内部に秘められた数千度の熱は、ひと時も形態を留めることなくよじれとぐろを巻きながら脱出を試みる。その圧が均衡を崩す時、地球の割れ目からあふれ出し、熱を放ち、盛上り、せり上がり、崩れ、転がり、たどり着いた地にたたずむ。そんな情熱的な彫刻(Sculpture)・オブジェ(Objet)。
 地球の数千万年を、たったひと塊に凝縮したミニマルアート(Minimal Art)。
作者/tamatama7373