糸魚川の海岸で拾った石に、白夜の北極をゆったりと歩いていくホッキョクグマの背中が見えました。
石にシロクマがすんでいる「シロクマの石」です。
えっ、シロクマなんて見えないよ。という方もいらっしゃるでしょう。
私は、この石の中心を左右に横切っている線が、なんとも言えない、ゆったりとしたたおやかなシロクマの大きな背中に見えたのです。
背中からお尻の曲線とか・・・
太くたくましい前足を想像させる石のくぼみとか・・・
それを見ているだけで、自分自身がゆったりと歩くシロクマになったような悠々とした気分にひたれるのです。
さらに、背中の上の茶色いところのムラが、北極の空を想像させてくれて・・・北極の空を見たことが無いのですが、なにかこんな風だと思わせているのです・・・寒くて神秘的な北極の景色に想いをはせるのです。
私が海岸を歩きながら拾う石の決め手は、自分にとっておもしろい石ということです。
おもしろい石というところの”おもしろい”は、人によってそれぞれです。
だから私にとって、他の人が拾う石も、とてもおもしろい石なのです。
その人の”おもしろい”のツボを自分も体験して、あらたな”おもしろい”に自分もわくわくするのです。
幼児がお気に入りの小石を見つけて大事そうに持っているのを見ると、そこにある”おもしろい”のツボの所以を聞きたくて仕方ないくらいです。