日本にいるほとんどの人(大人)が持っている”鳳凰の絵”
そのモデルはこれです。(コンデジなのでこれ以上寄れなかった・・・)
親「お年玉は、いくら欲しい?」
子「京都の平等院鳳凰堂の、アレがいい!」
親「えっ?それでいいの?」
子「うん!それがいい!!」
親 なんてけなげな息子なんだろうと思いながら10円玉を差し出す
子「えっ!平等院鳳凰堂っていったらアレだよ!!」
10円玉に京都の平等院鳳凰堂が描かれていることはよく知られているのですが、1万円札の裏面に、鳳凰堂の屋根の両端を飾っている鳳凰が大きく描かれていることは案外知られていないのです。
日本にいるほとんどの人が持っている”鳳凰の絵”は、一万円札のことでした。
財務省のHPに、現在発行されている紙幣の図柄と採用理由が書かれています。
そこには”最高券面額として、品格のある紙幣にふさわしいものとして、瑞鳥(ずいちょう)であり、旧1万円券の裏面でも図案化されていた鳳凰を採用したものです。鳳凰は、我が国の国宝である宇治平等院の鳳凰像を素材としています”と説明されています。
みなさんお持ちの10円玉と1万円札を見比べてください。
平等院鳳凰堂が10円玉の図柄に採用されたのは昭和26年です。
もう66年も使われてきた図柄なのですから、すっかりおなじみですね。
その10円玉の鳳凰堂の建物の屋根の上をよく見たこと、ありますか?
両端にちっちゃく・・でも確実に描かれているのが鳳凰です。
それを拡大したのが、1万円札の裏に描かれた鳳凰です。
このブログの写真の鳳凰は、実際に平等院鳳凰堂の屋根のうえに乗っているものなのですが、これはもちろんレプリカです。
ほんものの鳳凰像1対は、国宝ですから、厳重に守られて別棟の鳳翔館に展示されています。
平等院って、国宝の宝庫なのですよ。
28年12月1日現在、全国の国宝の数は1,101件
そのうち京都にあるのが232件(全国の21%)
さらにそのうち平等院にあるのが74件(京都の32%、全国の6.7%)こんなにココにあるのです。
新潟県の国宝は1件。
北海道、秋田県、群馬県、富山県、佐賀県、熊本県、鹿児島県、沖縄県も1件です。
徳島県と宮崎県は0件。
(以上 文化庁のHPより)
平等院の国宝74件がどんなにすごいかわかります。
10円玉の図柄を見てください。鳳凰堂・・中堂(真ん中の建物)、両翼廊、尾廊でなるこの建物自体がまず国宝です。
この中堂の真ん中に安置された像高277.2cmの本尊阿弥陀如来坐像も国宝です。
さらに本尊阿弥陀如来坐像を取り囲んで壁面に、楽器を奏でたり宝物を手にした52体の仏像が飾られているのですが、それら雲中供養菩薩像は、一体一体が国宝に指定されているのです。
ですから10円に描かれた鳳凰堂の中堂の中だけで53件もの国宝があるということなのですから、スゴイです。
10円玉を覗き込んでも建物の中まで見えませんけど、平等院のHPでいつでも中の様子はご覧いただけます。
日本にいる人はみんな、カバンのなかに吉祥文様の鳳凰の絵を入れて持ち歩いているのです・・・鳳凰があらわれると”平和と幸福がもたらされる”・・知らずにみんな祈っている・・・