スイスのハードタイプのチーズ、”スプリンツ” をスライスして黒胡椒をふりかけただけ。
そのまんま、先付けやオードブルになります。
とても薄いスライスなのに、とてもコクがあるので、黒胡椒を振るのがいいのです。
ただ、これはスプリンツのやわらかいところ を使うこと。
これ、大事です。
熟成が進んで固く乾燥したところをスライスしてそのまま食べても、私はおいしく感じられません。
あくまで、やわらかいところだから、そのままスライスするだけでおいしいのです。
下の写真が、いま使っているスプリンツです。
直径30~40センチ、2,3kg位のホールがスライスされたものなのだと思います。
写真の左側がホールの外側だったところ。
この状態で、外側から1.5センチは熟成が進んで固くて乾燥しています。
ややオレンジ色がかっているところです。
この部分をスライスしてそのまま食べるのは私は好きじゃありません。
ここは、リゾットや、ローストした魚や鶏肉のうえにスライスをのせて、熱でやわらかく溶かしていただきます。
そうするとものすごくおいしいくなるのです。
写真の右側がホールの内側だったところ。
まだ黄色~白っぽい色味です。
”まんまオードブル”に使うのはこの部分です。
ハンド式のチーズスライサーで簡単に削れるやわらかさがありました。 上の写真のまんまオードブルを見てわかるように、削ったものが反るくらいのやわらかさがあるのです。
固いものは平らな板状でポキポキ折れちゃいます。
だから、スプリンツを買う時に、あまり小さい塊を買うと、固い外側だけしかなかった・・・なんていうこともあります。
薄くスライスして、”まんまオードブル”のようなまだ熟成していないやわらかい味をたのしみたいなら、塊のなかに熟成のすすんでいないやわらかい部分があるものを買わなくてはなりません。
もちろん、熟成した味を楽しみたいとか、あたたかいものにのせてやわらかくしたり、溶かしたり、削ってふりかけるなどのときは、熟成が進んだものの方が濃厚なうまみとコクがあるわけですから、そういうときはオレンジ色がかった熟成の進んだ塊を買うといいでしょう。