ひとつ前のブログに書いた、太陽の珍しい現象。
きのう撮影した夕日「四角い太陽」は、蜃気楼の一種です。
海水温であたためられた海上の空気のうえに、強い寒気による冷たい空気がふきこむと、
異なったふたつの空気の層ができます。
あたたかい空気と、つめたい空気では、空気の密度が違います。
密度の違う二つの層を、太陽の光が通過するとき、光の屈折率がかわります。
そのため、丸い太陽が、四角く見えるというわけなのです。
これは、蜃気楼があらわれるのと同じ原理です。
暑い夏の日、舗装道路にあらわれる”逃げ水”も、おなじく蜃気楼の一種です。
この四角い太陽は、きのう新潟市の関分記念公園から見えたもの。
駐車場のある海沿いの公園から見えるのですから、
ぜひ、親子連れで見てほしいものです。
南極や北海道では、まれに観測されていて、
北海道の別海町の尾岱沼では、観光の目玉にしています。
けれども、新潟県での観測報告は、ないわけじゃないのでしょうが、見たことないのです。
冬、新潟県あたりの日本海は、曇っていることが多かったり、
晴れていても、水平線の近くに雲が発生していたりして、
水平線に沈む夕日を見ることじたい、とても難しいのです。何日もないのです。
ですから、その珍しい冬の水平線に沈む夕日が、さらに
特別な寒気の吹き込みで四角くなるなんて、人生に何度出会えるでしょうか。
きのうの夜は車の外気計が-3°を表示しました。
今季、いちばん低い気温です・・・というくらい新潟の平野部って寒くないのです
今季最高の冷え込みだから見ることのできた四角い太陽。
新潟県での観測写真はあまり見たこと(というかほとんど)ない、太陽の珍しい現象なのです。
今回はじめて四角い太陽をみることができたから、次は蜃気楼を見てみたいのです。
これから春にかけて、蜃気楼がよくあらわれるシーズンです。
前にブログに書いた”かわいい漁協”のある魚津市が蜃気楼の本場(?)。
ねらって見ることのできるものではないけれど、いつか、いつか、見てみたい。